控訴審での保釈について

第一審における保釈との違い

第一審においては、保釈について2つの条文が用意されています。

それが、権利保釈(刑訴法89条)と裁量保釈(刑訴法90条)です。

権利保釈の場合には、除外事由(例えば、罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由など)に該当しない限り、「これを許さなければならない」とされています。

つまり、保釈が権利として認められているのです。

しかしながら、禁錮以上の刑に処する判決の宣告があった後は、権利保釈の規定は適用されません(刑訴法344条)。

したがって、仮に第一審で実刑判決となってしまった場合には、裁量保釈を求めるしかありません。

これは、第一審の時に保釈されていた場合でも、保釈されていなかった場合でも、条件は一緒です。

 

 

控訴での保釈請求

実刑判決だと収監されてしまう

第一審で保釈許可決定が出ていて保釈中の方であっても、実刑判決となると保釈の効力が失効して、そのまま拘置所等に収容されてしまうということになります(刑訴法343条,98条)。

したがって、事実関係を認める事件でも、争う事件でも、実刑判決があり得る事件ではあらかじめ再保釈の請求を念頭に置いておかなければなりません。

もちろん、保釈中じゃなかったとしても、控訴審から保釈請求をするということはあり得ます。

 

控訴審での保釈の考慮事項

裁量保釈では、保釈の必要性が求められています。

それは、保釈の必要性の程度(被告人が病気をしていてその治療が拘置所ではできないものかどうか、家族や親族に介護を要する人がいて被告人でなければできないのか、仕事上の必要性等)や控訴結果の見込み(控訴した結果無罪や執行猶予、罰金等になる見込みがどれほどあるか)、逃亡のおそれの大小(第一審で言い渡された刑期の長短,被告人の生活環境等)を考慮して判断されているとされています。

したがって、控訴審での保釈請求にあたっては、これらの点を理解して保釈請求をしなければなりません。

 

保釈保証金は第一審よりも金額が上がることが多い

控訴中の保釈が認められたとしても、第一審での保釈保証金額よりも高額になることが多いです。

したがって、すぐに保釈請求をする場合には、その点も頭に入れておかなければなりません。

なお、保釈保証金の金額を基準に保釈の報酬を定めているタイプの法律事務所にご依頼をされている方は、その点も注意しなければなりません。

当事務所では、保釈保証金の金額を基準に報酬を決めることは絶対にありません。

その点については、こちらのページをご覧ください。

 

 

 

 

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