上告審の弁護活動

目次

1.上告とは
2.上告の流れ
3.上告審の特徴
4.上告審の目標
5.上告審の弁護活動
6.上告審の弁護活動に必要なもの
7.弁護士法人ルミナスの上告審弁護活動

 

 

上告とは

上告とは、高等裁判所が下した判決に不服がある場合、最高裁判所に不服の申し立てをすることを言います。

この不服の申立てに理由があれば、高等裁判所が下した判決は破棄されることになる一方で、不服の申立てに理由がない場合には上告棄却となります。

事件は最高裁判所の小法廷に配転され、当該小法廷に配属されている最高裁判所裁判官が審理をします。

第一審や控訴審とは異なり、原則として弁論は開かれません。

 

 

上告の流れ

控訴審判決に不服がある場合には、控訴審判決が下された日の翌日から数えて14日以内に、上告をすることができます。

上告をする場合には、控訴審判決をした裁判所に、最高裁判所宛の上告申立書を提出します。

上告申立書を提出すると、約1か月ほどで高等裁判所から最高裁判所に事件の記録が送られ、それから約1か月後までに上告趣意書の提出を求められます。

上告趣意書というのは、上告の具体的な理由を記した書面です。

上告趣意書が提出してから約1か月後までに判決・決定がなされることが多いです。

したがって、事件ごとに異なりますが、上告に要する期間はおおむね約3か月以内~4か月未満という流れになります。

 

 

上告審の特徴

上告審は「法律審」

上告審は、「法律審」だと言われています。

つまり、上告審は憲法違反・判例違反の有無を審理するための裁判であるということです(刑訴法405条)。

ですので、控訴審よりも狭き門になっています。

もっとも、事実誤認や量刑不当があり、破棄しなければ著しく正義に反すると認めるときには破棄することができるので(刑訴法411条)、事実上の主張や量刑上の主張をすることは可能です。ただし、その場合でも、新たな証拠の取調べを請求することはできませんので、第一審や控訴審までの間に立証を尽くしておく必要があります。

ほとんどの場合(98~99%)が上告棄却決定がされており、その理由も「適法な上告理由には当たらない」としか記載されないことが多いです。

 

小法廷での手続きは3パターン

弁論が開かれることなく事件が終了するパターン

98~99%のケースでは弁論が開かれることなく上告棄却決定がなされているとされています。

 

弁論を開いたうえで事件を終了するパターン

原判決が死刑判決である場合には、慣例上必ず弁論を開くこととなっています。原判決を破棄しない場合には、弁論を開いたうえで上告棄却の判決が宣告されることになります(刑訴法414条、396条)。

また、判例違反や刑訴法411条に基づく職権破棄がなされる場合には弁論が開かれます。

 

大法廷に回付されるパターン

憲法違反の主張が認められたり、判例変更がなされる場合には、事件を大法廷に回付します(裁判所法10条)。

 

被告人の召喚は不要とされている

上告審においては、公判期日に被告人を召還することを要しない(刑訴法409条)とされています。

 

 

上告審の目標

上告審の目標は、まぎれもなく高等裁判所の判決が誤っていることを明らかにし、当該判決を破棄してもらうことです。

高等裁判所の判決を破棄するためのパターンとしては、法律上3つのパターンが規定されています。

一つ目が、高等裁判所の判決に憲法違反があるというパターン(刑事訴訟法405条)。

二つ目が、高等裁判所の判決に判例違反があるというパターン(刑事訴訟法405条)。

三つ目が、405条の上告理由がなくても、原判決を破棄しなければ著しく正義に反すると言えるパターンです(刑事訴訟法411条)。

 

「原判決を破棄しなければ著しく正義に反する」と認められる場合

 ①判決に影響を及ぼすべき法令の違反があること

 ②刑の量定が甚だしく不当であること

 ③判決に影響を及ぼすべき重大な事実の誤認があること

 ④再審の請求をすることができる場合にあたる事由があること

 ⑤判決があった後に刑の廃止もしくは変更または大赦があったこと

 

 

上告審の弁護活動

上告審では、以上の法律の規定に従って、弁護活動の指針を定める必要があります。

 

証拠の提出

上告審は法律審なので、原則として証拠の取調べを行うことはありません

しかし、弁護人としてどうしても提出すべきだと考える新しい証拠が生じる場合があります。

そのような場合には、上告趣意書に添付させた資料という形で証拠を提出することがあります。

 

上告趣意書がすべて

もっとも、原則として上告審では弁論が開かれませんから、上告趣意書がすべてということになります。

充実した上告趣意書を作成するために、原判決及びすべての証拠を検討し、

依頼者と一緒になって上告趣意書を作り上げる必要があります。

 

 

上告審の弁護活動に必要なもの

上告審の経験

弁護士になる前に、司法研修所で修習生として研修を行いますが、それは第一審の活動に限られます。

しかし、上告審の活動は第一審の活動とは全く異なりますから、経験を積まなければ上告審を担当する能力が育まれません。

上告審の弁護活動には、経験が必要です。

 

判決を分析する能力

また、上告審は高等裁判所の判決の合理性を問うものですから、判決を分析する能力が必要になります。

判決を分析し、高等裁判所の判決や事件全体の問題点をあぶりだし、その問題点に対してどのように反論するのかが重要です。

上告審の弁護活動には、判決を分析する能力が必要です。

 

確かな法的知識

上告審の理由には憲法違反や判例違反が挙げられています。

そのためには高等裁判所の判決と事件の分析を前提に、憲法違反や判例違反をあぶりだす能力が必要です。

また、憲法違反や判例違反が見つからない場合には、411条に沿った上告趣意書の作成が必要になります。

上告審の弁護活動には、確かな法的知識が必要です。

 

 

弁護士法人ルミナスの上告審弁護活動

弁護士法人ルミナスは、上告審の経験も豊富です。

上告審の弁護活動は、弁護士法人ルミナスにお任せください。

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