上告審の特徴

上告とは

上告とは、高等裁判所が下した判決に不服がある場合、最高裁判所に不服の申し立てをすることを言います。

この不服の申立てに理由があれば、高等裁判所が下した判決は破棄されることになる一方で、不服の申立てに理由がない場合には上告棄却となります。

事件は最高裁判所の小法廷に配転され、当該小法廷に配属されている最高裁判所裁判官が審理をします。

第一審や控訴審とは異なり、原則として弁論は開かれません。

 

 

 

 

上告の流れ

控訴審判決に不服がある場合には、控訴審判決が下された日の翌日から数えて14日以内に、上告をすることができます。

上告をする場合には、控訴審判決をした裁判所に、最高裁判所宛の上告申立書を提出します。

上告申立書を提出すると、約1か月ほどで高等裁判所から最高裁判所に事件の記録が送られ、それから約1か月後までに上告趣意書の提出を求められます。

上告趣意書というのは、上告の具体的な理由を記した書面です。

上告趣意書が提出してから約1か月後までに判決・決定がなされることが多いです。

したがって、事件ごとに異なりますが、上告に要する期間はおおむね約3か月以内~4か月未満という流れになります。

 

 

 

上告審の特徴

上告審は「法律審」

上告審は、「法律審」だと言われています。

つまり、上告審は憲法違反・判例違反の有無を審理するための裁判であるということです(刑訴法405条)。

ですので、控訴審よりも狭き門になっています。

もっとも、事実誤認や量刑不当があり、破棄しなければ著しく正義に反すると認めるときには破棄することができるので(刑訴法411条)、事実上の主張や量刑上の主張をすることは可能です。ただし、その場合でも、新たな証拠の取調べを請求することはできませんので、第一審や控訴審までの間に立証を尽くしておく必要があります。

ほとんどの場合(98~99%)が上告棄却決定がされており、その理由も「適法な上告理由には当たらない」としか記載されないことが多いです。

 

小法廷での手続きは3パターン

弁論が開かれることなく事件が終了するパターン

98~99%のケースでは弁論が開かれることなく上告棄却決定がなされているとされています。

 

弁論を開いたうえで事件を終了するパターン

原判決が死刑判決である場合には、慣例上必ず弁論を開くこととなっています。原判決を破棄しない場合には、弁論を開いたうえで上告棄却の判決が宣告されることになります(刑訴法414条、396条)。

また、判例違反や刑訴法411条に基づく職権破棄がなされる場合には弁論が開かれます。

 

大法廷に回付されるパターン

憲法違反の主張が認められたり、判例変更がなされる場合には、事件を大法廷に回付します(裁判所法10条)。

 

被告人の召喚は不要とされている

上告審においては、公判期日に被告人を召還することを要しない(刑訴法409条)とされています。

 

 

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