否認事件の弁護活動

事実関係を争う(いわゆる否認事件)の弁護活動

そんな犯罪などしていないのに、いわれのない罪に問われてしまうことは、残念ながらまだこの国に存在します。

そのような場合には、ご自身は疑われている犯罪とは関係がないことを明らかにして、無罪であることを、無実であることを明らかにしていかなければなりません。

 これまでも何人もの方々が、冤罪なのに有罪判決を受けてきました。

当事務所は、そのような否認事件・冤罪事件の弁護活動も得意としております。

否認事件において、どのような弁護活動をしていくのか、これからご説明します。

 

 

捜査段階

まずは接見・ご相談を

捜査段階では、①ご本人が逮捕・勾留されてしまうかもしれないという問題と、②弁護人は捜査機関が集めた証拠を見ることができないという大きな二つの問題に直面します。

①ご本人が逮捕・勾留されてしまった場合には、いち早く身体拘束からの開放活動をしなければなりません。留置されている施設からご本人が弁護士を呼ぶことも可能ですし、ご家族が弁護士に依頼をしてご本人のもとに接見に行くということも可能です。いずれにせよ、まずはご本人と接見をするか、もしくはご相談にいらしていただくことが必要です。

そして、②弁護人は、捜査段階では、捜査機関が集めた証拠を見ることができません。ですので、捜査段階では、ご本人の記憶と、ご本人または周囲の方が持っている何か事件に関係のある客観的な証拠が非常に重要になります。そして、この問題で最も気を付けなければならないのは、捜査機関が持っている客観的な証拠と全く矛盾するような供述を取られないようにするということです。

もし、事実関係を争うような事態に直面をした場合には、弁護士から助言を受けるまで、捜査機関に話はしないようにしてください。

弁護士と相談をしてから話をし始めても、何も問題ありません。

 

 

取調べにどのように対応するのか

捜査段階の肝と言っていい部分は、取調べにどのように対応するのかという点です。

上記のように、捜査機関が集めた証拠を見ることができない段階では、捜査機関に話をすることはリスクが伴います。

全く矛盾するような客観的な証拠を持っているかもしれませんし、こちらの話を潰すような証拠を作られてしまうこともあり得るからです。

ですので、捜査段階は、原則として黙秘権を行使することが非常に有益です。

勘違いをしている弁護士もいますが、「自白調書」を作らせなければいいのではありません。

一切の「調書」類を作成させるべきではないのです。

捜査機関にどのような情報を与え、もしくはどのような情報を与えないかという点について、こちらで完璧にコントロールしなければなりません。

一方で、黙秘しているだけでは勝てない、もしくは何らかの情報を捜査機関に与える必要がある事件もあります。

この判断は、否認事件に熟練した弁護士でなければ判断することは困難です。

そして、何らかの情報を、捜査機関にどのような形で与えるのかも判断しなければなりません。

捜査機関の供述調書をという形にするのか、弁護人が作成した供述調書にするのか等々。

このように、取調べにどのように対応するのかについての判断が、捜査段階の最も重要な部分といえます。

 

 

捜査機関にどのように対応するのか

しかしながら、一口に黙秘権を行使するといっても、なかなか容易ではありません。

捜査機関は、必死に自白を迫ってきます。調書の作成を迫ってきます。それが彼らの仕事だからです。

この圧力に屈して、虚偽の自白調書を作った結果、有罪になってしまったという例もあります。

殺人などの重大犯罪であってもです。

「裁判官はわかってくれるだろう」と思って圧力に屈し、虚偽の自白調書を作った結果、裁判官はその虚偽の自白調書を信用したのです。

そのようなことは、未然に防がなければなりません

このような圧力に屈しないためには、弁護人が頻繁に接見をしたり、相談を受けたりすることが大切です。必要があれば、捜査機関に取調べについての抗議文を送ることもあります。取調べを「録音・録画」するように申し入れることもあります。

 

 

弁護人による証拠収集活動

捜査段階では、捜査機関が集めた証拠を見ることはできません。

ですが、弁護人が独自に証拠を集めることは禁止されていません。

事件の現場に行って、周囲を調べてみたり、近所の人や目撃者などに直接お話を聞くこともあります。

防犯カメラなどの証拠を確保するということもあり得ます。

こういった弁護人による証拠収集活動も、非常に重要な要素となります。

 

 

捜査段階の獲得目標

以上のような活動のすえ、「嫌疑なし」もしくは「嫌疑不十分」による不起訴を獲得することが目標となります。

「嫌疑なし」もしくは「嫌疑不十分」による不起訴となれば、裁判になることはありません。

当事務所は、「嫌疑なし」もしくは「嫌疑不十分」による不起訴をいくつも獲得しております。

 

 

裁判段階

検察官が持っている証拠を吟味する

捜査段階とは異なり、裁判段階になると検察官が集めた証拠を見ることができます。

見ることができるのは、実際に裁判に使う証拠だけではありません。

その他の証拠を任意に開示するように求めることもできます。

また、公判前整理手続に付すように裁判所に請求し、実際に公判前整理手続に付されたような場合には、検察官の手持ち証拠の「証拠一覧表」を開示するように請求することができます。

そして、それを前提に「類型証拠開示請求」をすることになりますが、この請求は豊富な経験を有する刑事弁護人でなければ効果的な開示を求めることが難しいものです。それは、この開示請求は検察官がどのような証拠を集めたかについての推測をしなければ、開示請求できない制度設計になっているからです。

このようにして検察官の手持ち証拠を吟味し、依頼者に有利な証拠を獲得し、または依頼者に不利な証拠の証明力を低下させるような証拠を探し出さなければなりません。

 

 

ケース・セオリーを構築する

ケースセオリーとは、我々が勝つべき理由です。

そして、すべての証拠を説明できるものでなければなりません。

検察官の主張がなぜ間違っているのか、なぜ我々の依頼者の主張が正しいのか、なぜ我々の依頼者に一見不利なような証拠があるのかについて、一貫したケース・セオリーを構築しなければなりません。このケース・セオリーがなければ、一貫した弁護活動ができません。これにより、効果的な反対尋問・主質問・弁論が可能になります。

このケース・セオリーの構築にも弁護人の能力が要求されます。

確かなケース・セオリーを構築し、一貫した弁護活動をして初めて、無罪判決が見えてきます。

これを考えずに漫然と弁護活動をしたとしても、無罪判決を得ることはできません。

 

 

確かな法廷技術に裏打ちされた、法廷弁護活動

ケース・セオリーを構築しても、それを確実に裁判官に届けなければ、無罪判決を得ることはできません。

敵性証人が急に想定外の証言をするかもしれません。

刑事弁護人は、そのような想定外の証言をされたとしても、直ちに適切な反対尋問を行使しなければなりません。

検察官の不当な尋問には、あるいは裁判官の不当な訴訟指揮には、直ちに異議を申し立てなければなりません。

また、味方の証人、または依頼者(被告人)の供述によって、我々の方が真実であることを明らかにしなければなりません。

それには、卓越した主尋問の技術が必要になります。

さらに、最終弁論では、証拠を適切に評価し、我々の求める結論こそが正しいことを裁判官に理解してもらわなければなりません。

このように、無罪判決を得るためには、確かな法廷技術に裏打ちされた法廷弁護活動が必要になります。

 

当事務所では、すべての弁護士が、法廷弁護活動についての研鑽を積み、日々研究を重ねております。

 

 

弁護士法人ルミナス所属弁護士が獲得した無罪判決

これまで、弁護士法人ルミナス所属の弁護士が獲得した無罪判決は、4件です。

 

1 2013年 強制わいせつ被告事件につき無罪(さいたま地裁越谷支部)

2 2014年 窃盗被告事件につき無罪(東京地方裁判所)

3 2017年 強制わいせつ被告事件につき無罪(東京地方裁判所)

4 2017年 準強姦被告事件につき無罪(さいたま地方裁判所)

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