第13回心神喪失者等医療観察法付添人全国経験交流集会に参加しました

お知らせ

2019.02.17

第13回心神喪失者等医療観察法付添人全国経験交流集会に参加しました。

 

日 時:平成31年2月16日(土)午後1時~午後5時

主 催:日本弁護士連合会

参加者:弁護士、社会復帰調査官、医療関係者

 

 

  1. 【第1部】講演|自閉症スペクトラム症と治療反応性

<講師>

十一元三 先生(京都大学大学院医学研究科教授)

久保彩子 先生(国立病院機構琉球病院医師)

 

自閉症スペクトラム症(ASD:Autism Spectrum Disorder)とは

自閉症スペクトラム症は、発達障害の一つの類型です。

近年、刑事事件について行われる精神鑑定において、発達障害と判断されるケースは少なくありません。しかし、現状、司法関係者の発達障害に関する理解は十分であるとはいえず、裁判官にその障害の特徴を理解してもらうのは決して容易ではありません。第1部では、発達障害の一つである自閉症スペクトラム症を取り上げて、この障害が、統合失調症・うつ病などの従来知られてきた精神障害とどのように違うのかについて、精神科医の先生2名より講演をいただきました。DSM-Ⅲ・Ⅳという過去の診断基準に遡って、自閉症スペクトラム症の概念・臨床像についてご解説いただき、その基本特性に関する理解を深めることができました。

十一医師より、「この問題については、まだまだ診断漏れが多く、ドクターショッピングのようになっている人がたくさんいる。」とのご指摘がありました。関係者が障害に気づき、その特性を理解すること、そして、司法・医療・福祉の各専門家が、ご本人とご家族の皆様に、支援の手を差し伸べることの重要性を再認識しました。

 

 

  1. 【第2部】付添人活動に関する活動報告と全国検討会

第2部では、医療観察法第33条1項に基づく審判申立てがなされた事件に関する活動報告が行われました。いずれのケースも、付添人となった弁護士によって、医療・福祉・地域の支援者・家族と連携しながら、なし得る限りの環境調整が尽くされていました。医療観察法事件では、弁護士・医師・看護師・相談員・家族といったさまざまな支援者がチームとなり、会議を重ねて、ご本人の支援に努めます。弁護士として、医療観察法に関する法律的な知見を深めるだけではなく、このような研修会を通じて、医療・福祉の分野に関する知識の習得と理解の深化に努め、スムーズかつ適切な連携を司る一員となるために、日々研鑽を積んでまいりたいと思います。

 

医療観察法とは

医療観察法は、正式名称を「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」といいます。

医療観察制度の目的は、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者に対し、継続的かつ適切な医療並びにその確保のために必要な観察及び指導を行うことによって、その病状の改善及びこれに伴う同様の行為の再発の防止を図り、もってその社会復帰を促進すること」にあります(医療観察法第1条)。

医療観察法の対象となる行為は、刑法が規定する犯罪の一部であり、放火に関する罪、強制わいせつ罪、強制性交等罪、殺人罪、傷害罪、強盗罪などがこれに該当します(医療観察法第2条1項)。

 

 

弁護士法人ルミナス東京事務所

パートナー弁護士 神林美樹(第一東京弁護士会所属)

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