令和2年12月5日、日本司法精神医学会との協議会に参加しました。

本協議会は、具体的な刑事精神鑑定事例を基に、精神科医と弁護士が意見交換を行い、司法精神医学と刑事司法の相互理解を深めるために、年に数回、日弁連主催で開催されています。

 

今回は、発達障害・衝動制御の障害と刑事責任能力に関する事例を取り上げ、ディスカッションを行いました。

発達障害がどのような場合に刑事責任能力に影響を与えるのか、その影響の仕方、発達障害と二次障害に関する診断の在り方、併存診断がある場合の留意点、クレプトマニア・放火症・間欠性爆発性障害などのいわゆる衝動制御の障害と発達障害の関係、「衝動性」という概念の多義性などについて、司法精神医学の第一線で執務されている精神科医の先生方にご解説いただき、理解を深めることができました。

 

発達障害や衝動制御の障害を抱えて、苦しんでいる方はたくさんいます。

もちろん、障害に苦しんでいることが免罪符になるわけではありません。

しかし、ご本人にはコントロールすることのできない障害の影響で事件に至ってしまったのだとしたら、どこまで責任非難ができるのか、議論し、考える必要があります。そのために、裁判所に対して、ご本人の抱える障害の内容や、事件当時の症状、それが事件に与えた影響などを伝え、責任能力の有無・程度について、司法判断を仰ぐ必要があります。

そして、それができるのは、弁護人だけです。

刑事司法手続において、そのような重要な役割を担う以上、このような機会を通じて、精神科医の先生方と意見交換をしながら、司法精神医学に関する理解の深化に努めてまいりたいと思います。

 

 

弁護士法人ルミナス法律事務所

弁護士 神林美樹

 

刑事事件・少年事件を専門的に扱う
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