平成28年7月23日に東京八重洲で開催された、日弁連刑事弁護センター責任能力PTと日本精神医学界との協議会に出席しました。

 

この協議会では、最近の責任能力に関する裁判例を紹介した後、東京高判平成28年5月11日で逆転無罪となった弁護人からの事例報告、および精神科医からご意見をいただくということが行われました。

この事件では、第一審では弁護人は責任能力を争わず、心神耗弱との鑑定を元に懲役8年の判決が下されていましたが、控訴審で担当した弁護人がその鑑定書に疑問を持ち、別の医師に相談した結果、心神喪失という判断がなされ、裁判所もその意見の方が合理的だとして無罪判決が下されました。

まさに、弁護人の力量が依頼者の命運を分けた事例でした。

私も責任能力が問題となる事例を扱ってきましたし、現在もそのような案件を抱えています。

そして、将来のご依頼者のためにも、責任能力に関する知見をもっと充実させていかなければならないと痛感した協議会でした。

 

ルミナス法律事務所

弁護士 中原潤一

 

刑事事件・少年事件を専門的に扱う
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