調査官の意見が保護処分相当との少年事件で,不処分となった事案

家庭裁判所に送致された後の段階で,少年事件について,ご依頼を受けました。

 

受任した時点で,すでに調査官から調査結果が家庭裁判所に提出されていました。調査結果では,「保護処分相当」との厳しい意見が付されていました。「少年には反省の気持ちは認められるものの,被害者の心情への理解がいまだ不十分である」「家族も更生を少年の自覚に委ねるところが大きく,再犯防止のためには,司法による後見的な介入が必要である」といった意見が述べられていました。

 

受任直後より,何度も少年と面談を重ねました。面談を重ねる中で,少年が事件を深く反省・後悔している気持ちが伝わってきました。少年は,穏やかな性格で,自分から積極的に発言をするタイプではなかったことから,調査官に,少年の反省の気持ちが十分に伝わっていないのではないかと思いました。そこで,少年の反省の気持ちを具体化し,言葉と行動の双方で,裁判官に,少年の反省の気持ちを伝えるための活動を行いました。

また,少年は,被害者の気持ちをより深く理解するため,被害者が自己の心情を綴った書籍を読んだり,再犯防止のために医療カウンセリングに通うなど,真摯に更生に努めました。

上記のような活動と並行して,弁護士を通じて,被害者に謝罪を尽くしたところ,最終的には謝罪を受け入れていただくことができ,示談が成立しました。

 

審判では,少年は,言葉こそ拙いところもありましたが,しっかりと前を向いて,力強く,反省の気持ちと更生の意欲を述べました。その結果,裁判官からも,少年に更生を期待する旨の言葉がかけられ,保護処分相当との調査官意見が覆り,本件は不処分となりました。



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