目次

1.公判請求を回避した事案
2.早期釈放を実現した事案
3.不起訴処分となった事案

 

 

公判請求を回避した事案

脅迫罪|精神障害を有する方の事件で、公判請求を回避した事案

事案の内容

ご本人は知的障害と統合失調症をお持ちの方が、知人の方に、メールで脅迫文を送ってしまい、逮捕されてしまったという事案でした。ご本人には罰金前科があり、公判請求(起訴)もありうる状況でした。

勾留満期前に、ご家族からご相談を受けました。

 

 

弁護活動の内容

接見

知的障害や統合失調症を抱える方は、相手の表情や仕草に非常に敏感な場合があります。

接見当初より、こちらの意図が正確に伝わるように、細心の注意を払ってお話をしました。

無事、スムーズにお話をすることができ、何があったのか、ご本人のご意向もうかがうことができました。

 

示談の申し入れ

ご本人は、被害者の方に対し、謝罪と被害弁償の活動をしたいとのご意向をお持ちでした。

そこで、検察官を通じ、被害者の方への取次を依頼しましたが、被害者の方のご不安が大きく、残念ながら取り次いでいただくことができませんでした。

 

医療機関+福祉サービスとの連携

すぐに主治医にご連絡し、ご本人の病状、本件に与えた影響の有無・程度についてお話を聞き、診断書をご作成いただきました。

ご本人には、福祉サービスの利用経験があったため、そちらとも連絡を取り合いました。ご担当者の方に現状を報告し、社会復帰後のご本人がどのように生活していくのがベストか、ご本人のご意向も確認しながら、話し合いを重ねました。

また、医療的にも、現状のご本人に何が必要なのか聴取し、それを福祉とも共有し、環境を調整しました。

 

検察官との処分交渉

検察官は、当初、ご本人に前科があることを重視し、当初公判請求も視野に入れていました。

しかし、ご本人が抱える障害やそれが本件に与えた影響を考慮にいれるべきであること、社会復帰後、ご本人が再犯に至らないための環境が整ったことなどを主張立証し、公判請求すべきでない旨の交渉をしました。

 

 

弁護活動の結果

その結果、ご本人は、略式請求による罰金刑となり、公判請求を回避することができました。

 

各精神障害には固有の特性があります。また、その特性のどの部分がどの程度出るかは人それぞれです。

各障害特性を前提に、各ご依頼者とお話をしながら、どのような伝え方、お話の引き出し方が適切かということは、各精神障害等に対する専門的な知識や経験が必要です。

弊所では、精神障害をお持ちの方からのご依頼も多数お受けしております。

精神障害をお持ちのご家族が逮捕されてしまった、事件を起こしてしまったという場合には、ぜひ一度ご相談ください。

 

 

早期釈放を実現した事案

脅迫罪|勾留請求をさせなかった事案

事案の内容

ご依頼者が知人女性と口論になった際に、知人女性を脅迫したとされる脅迫罪の事案でした。

逮捕されてからすぐにご依頼をいただきました。

 

 

弁護活動の内容

依頼をいただいてすぐにご依頼者と接見しました。確かに、脅迫文言を言ってしまった事実自体は認められていましたが、もともと旧知の知人同士の喧嘩のような事案で、逮捕それ自体も不当ではないかと思われるような事件でした。

ご本人から事情聴取をしてすぐに配偶者から身元引受をもらい、翌日朝一番で検察官と面談しました。

そして、検察官に意見書を提出し、勾留の必要性など存在しないことを説明しました。

 

 

弁護活動の結果

その結果、勾留請求はされずにご依頼者はそのまま釈放されました。身体拘束が最短で済んで本当に良かったです。

 

 

不起訴処分となった事案

脅迫罪|不起訴処分を獲得した事案

事案の概要

ご本人は、自動車を停車していたところ、近くにいた学生が自動車に当たってきたことからトラブルになり、脅したとされ後日取調べを受けるなどの捜査を受けました。

ご本人は、脅すようなことを言ったことは事実だとお話していたため、弁護活動を開始しました。

 

 

弁護活動の内容

不起訴に向けた活動

本件は、トラブルに端を発した事案でしたが、以前より怒りやすい性格であると自覚しているとのことでした。そのため、本件の原因を改善する努力をしていることを検察官に示すため、怒りを抑える方法を学ぶアンガーマネジメントの研修を紹介して参加してもらいました。その上で、参加した結果を書面にして、検察官に提出しました。

また、二度とこのようなことがないようご家族に協力してもらうこととして、再犯防止に向けて家族が協力するとの内容の陳述書を作成し、検察官に提出しました。

ご本人は、取調べを受けていたことから、取調べに対するアドバイスを行い、不起訴に向けた取調べ対応を行いました。

 

 

示談に向けた活動

ご本人は脅したことを認めていたことから、検察官から被害者の親の連絡先を教えてもらい、示談交渉を行いました。

当初は、脅されたことでの恐怖感が強いということから、すぐに示談に応じることはできないとのことでした。しかし、交渉を重ね、ご本人が再犯防止に向けて努力をしており、家族による支援も得られていることなどを説明し、深く反省して謝罪していることも伝え交渉を続けたところ、示談に応じていただけることになりました。

 

 

弁護活動の結果

以上の活動の結果、検察官は示談が成立したことも踏まえ、不起訴処分としました。ご本人は、裁判になることなく、事件は終了しました。

 

 

冤罪弁護・脅迫罪|勾留延長を阻止し、不起訴処分となった事案

事案の概要

抱えていた対人トラブルについて警察に相談したところ、その相談行為が脅迫にあたる(警察を通じての脅迫)とされた事案。

ご本人としては、被害者とされる方を脅迫する意図はなく、故意がないと主張していました。

勾留後、数日経過してから、ご家族よりご依頼を受けました。

 

 

弁護活動の内容

取り調べ対応に関するアドバイス

ご家族よりご依頼を受けてすぐに接見に行きました。

ご本人のお話を十分に聞き取ったうえで、その後の取り調べについてアドバイスをしました。

 

 

勾留延長を阻止→釈放

10日間の勾留決定が出ている状態で、検察官よりさらなる勾留の延長請求がありました。そこで、裁判官に勾留延長の決定をされないよう、活動しました。

具体的には、裁判官に対し、身体拘束を継続してまで必要な捜査はないこと、刑事手続き終了まで監督を約束するご家族がいることを伝え、釈放に向けて交渉しました。

結果として、検察官による勾留延長請求は認められず、ご本人は釈放されました。

 

 

検察官との交渉

ご本人が行った行為はそもそも脅迫罪に該当しないのではないかという弁護側の主張を検察官に伝え、嫌疑不十分での不起訴処分とするよう交渉しました。

 

 

弁護活動の結果

ご本人は不起訴処分となりました。

 

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