大津母親冤罪事件。学習しない警察。

先日、大津市で昨年9月に生後1ヶ月の乳児の左腕に噛み付いて全治1週間の怪我をさせたとして母親が逮捕され、傷害罪で起訴された事件について、大津地検が起訴を取り消したというニュースがありました。大津地裁は同日、公訴棄却を決定したようです。

この事件では、母親に対し、滋賀県警が「お前は黒だ。このままでは絶対に子供は返せない。夫や両親を再び呼び出すことになる」などと言って自白を迫り、捜査段階で一度虚偽の自白をしてしまったようです。

滋賀県警といえば、湖東記念病院冤罪事件があまりにも有名です。

湖東記念病院冤罪事件とは、元看護助手の女性が入院患者の人工呼吸器を外したとして殺人罪で逮捕・起訴され懲役12年の判決を受けたという事件です。

この事件では警察がこの女性の特性や恋愛感情に乗じて、長時間にわたり取調べをし、捜査の家庭で把握した具体的な情報を逐次提供するなどして、これと整合的な自白供述を引き出そうと誘導したり、弁護人との信頼関係を損なうような言動をして虚偽の自白をさせたものでした。

令和2年3月31日にこの事件は再審無罪となっていますが、判決では「不当で不適切な取調べ」と糾弾されています。

それにもかかわらず、滋賀県警本部長は不適切な取り調べは「確認されていない」と述べたようです。

そのような警察組織が、また、虚偽の自白を引き出す冤罪事件を起こしたようです。

この件について、動画で解説しました。