少年事件への取り組み

捜査段階

概要

逮捕・勾留されてしまった場合、その間の手続きは成人の場合と全く同じです。

ですから、勾留されてしまった場合には、原則として10日間、最大20日間勾留されてしまうことになります。

その後、成人であれば不起訴処分などがありますが、少年事件の場合には、家庭裁判所に全件送致されることになります。ここが成人と異なる点です。

 

家庭裁判所に事件が送致されたのち、

  1. 観護措置(鑑別所への入所)となるか
  2. 家に帰ることが許されるか

のいずれかになります。

 

観護措置がとられる場合は、どうして事件を起こしてしまったのか、もう少し専門的に調べる必要があると判断された場合です。ここでは、観護措置をとられないするようにするための弁護活動をすることが考えられます。

 

家庭裁判所に送致された後、少年についている弁護士のことを付添人と呼ぶことになります。

家庭裁判所は、審判(成人でいう裁判)を開くか否かを決定します。審判を開くか否かを決定する際にも、付添人が意見を述べることができます。

 

審判開始決定がされれば、少年審判が開かれることとなり、審判不開始決定がされれば、当該事件で少年が裁判所から何らかの処分を受けることが無くなったということになります。

家庭裁判所で実施される審判は、成人でいう裁判とは異なり、非公開となります。

 

勾留させないための活動

逮捕・勾留されてしまった場合、その間の手続きは成人の場合と全く同じです。

ですから、勾留されてしまった場合には、原則として10日間、最大20日間勾留されてしまうことになります。

 

成人の場合、勾留をすることができる要件として、

①住居不定、罪証隠滅を疑う相当な理由、逃亡を疑う相当な理由のいずれかがある場合で、かつ

②勾留をすることの不利益が捜査の利益を上回らないこと

が刑事訴訟法には規定されています(刑事訴訟法第60条1項)。

しかし、少年の場合には、これに加えて「やむを得ない場合」でなければ勾留状を発することができないという規定があります(少年法48条1項)。

 

したがって、まず考えなければならないのは、お子さんを勾留させないことです。

もしくは、勾留されてしまったとしても、準抗告申立て等の手段により、身体拘束から早期に釈放することです。

そのためには、可能な限り早く弁護士をつけるべきだということができます。

 

お子さんが罪を認めている場合

 まずは10日間で捜査を終わらせてもらうことを考える

勾留されてしまった場合、勾留されていること自体が少年にとって不利益ですから、一刻も早く捜査を終わらせてもらうことを考えなければなりません。もし、被害者がいる犯罪であれば、被害者との間で示談を成立させることが考えられます。万が一、検察官がさらに10日間の勾留延長を考えているのであれば、その勾留延長を阻止するような活動をしなければなりません。いずれにせよ、何とか10日間以内に捜査を終わらせてもらうための方策を採ることになるでしょう。

 

 観護措置(鑑別所への入所)をとらせないことを考える

少年事件は、原則として全件を家庭裁判所に送致しなければならないことになっています。

そして、家庭裁判所に送致された際に、裁判官が観護措置(鑑別所への入所)をとるかどうかを判断することになります。観護措置(鑑別所への入所)ということになれば、実務上はおおよそ2週間以上4週間以内の範囲でさらに家に帰れないことになりますこの際には、逮捕・勾留されていた場合にはそのまま観護措置をとられて鑑別所に入所となってしまうことが多いので、観護措置をとる必要はないことを裁判官にアピールし、説得しなければなりません。そして、その説得のための材料は、少年が逮捕・勾留されている捜査段階で獲得しなければなりません。

 

お子さんが事件への関与を否定している場合

 まずは10日間で捜査を終わらせてもらうことを考える

お子さんが事件への関与を否定している場合であっても、勾留されていること自体が少年にとって不利益ですから、一刻も早く捜査を終わらせてもらうことを考えなければなりません。検察官がさらに10日間の勾留延長を考えているのであれば、その勾留延長を阻止するような活動をしなければなりません。いずれにせよ、何とか10日間以内に捜査を終わらせてもらうための方策を採ることになるでしょう。

 

 嫌疑不十分・嫌疑なしの不送致を目指す

罪を認めている場合と、事件への関与を否定している場合の一番の違いは、この点にあります。

つまり、少年事件は、原則として全件を家庭裁判所に送致しなければならないことになっていますが、嫌疑が不十分であったり、嫌疑がなかった場合には、検察官は家庭裁判所に送致をしないということがあります。そうすれば、少年はそれ以上事件のことを追及されたり、家庭裁判所に行って説明をするということがなくなります。

少年にとって、最もメリットがある処分になります。

ですので、お子さんが事件への関与を否定している場合には、嫌疑不十分・嫌疑なしの不送致を獲得することが目標となります。

 

 観護措置(鑑別所への入所)をとらせないことを考える

観護措置(鑑別所への入所)をとらせないことを考えなければならないことは、罪を認めている場合と一緒です。

特に、お子さんが事件への関与を否定している場合には、何もしていないのに鑑別所へ入所しなければならなくなるわけですから、こんなに不利益なことはありません。お子さんが事件への関与を否定している場合には、観護措置(鑑別所への入所)をとらせないことも頭に入れながら、捜査段階の弁護活動を展開していく必要があります。

 

逮捕からの早期釈放の実績(一部)

 

 

 

 

 

審判段階

概要

成人の裁判ではしてしまったことの重大性が、刑を決めるための大きな軸になります。

ですが、少年審判では、してしまったことの重大性とならんで、要保護性も大きな考慮要素となります。

 

要保護性というのは、簡単に言えば、国家がその少年をどれだけ保護する必要性があるのかという視点です。

 

少年事件では、してしまったことが軽微であっても、本人に反省の色が見えなかったり、家族に監督能力がない、環境が悪いと判断されてしまった場合には、少年院に送致して、少年を国家が一から教育しなおそう、という判断がなされることがあります。

ここが成人の事件とは決定的に異なる点です。

 

ですので、少年審判の際には、してしまったことの重大性のみならず、要保護性が解消されていること(=国家による教育は必要ないこと)をいかにアピールできるかが鍵となります。

 

たとえば、覚せい剤の自己使用の罪では、前科も余罪もない成人の場合、ほぼ間違いなく執行猶予付判決となりますし、保釈も認められやすいです。

ですので、10日間勾留された後、公判請求されれば、すぐに保釈請求をして社会内で裁判を待ち、執行猶予付判決を受け、そのまま社会内で生活をしていくことになります。

 

ですが、前科も余罪もない少年の場合、覚せい剤の自己使用の罪ではほぼ間違いなく観護措置がとられます。

ですので、10日間勾留された後、約1か月にわたって鑑別所で生活することになります。

そして、審判の結果も少年院送致となる可能性が高いです。それは、少年がいた環境が悪かったり、少年のうちに覚せい剤についての教育を施さなければならないと、要保護性の部分が重視されるためです。

 

なお、勾留後審判までの間に、心身鑑別の必要性があると判断された場合には、少年鑑別所に入ることがあります。

 

少年鑑別所とは

鑑別所の役割

少年鑑別所は、①家庭裁判所の求めに応じて、少年の心身の鑑別を行うこと、②家庭裁判所によって観護措置がとられて少年鑑別所に収容される少年に対し、健全な育成のための支援を含む観護処遇を行うこと、③地域社会における非行及び犯罪の防止に関する援助を行うことをその役割としています。

 

鑑別とは

鑑別とは、医学、心理学、教育学、社会学などの専門的知識や技術に基づき、少年の非行等に影響を及ぼした資質であったり、家庭や交友関係などの環境上問題となる事情を明らかにした上で、その事情の改善を目指し、適切な指針を示すことをいいます。つまり、鑑別は、非行の原因を明らかにし、非行を繰り返さない方針を立てるために行われるものです。この鑑別結果は、家庭裁判所に提出され、処分を決める審判の資料となります。

 

鑑別所での生活

鑑別所には単独室と集団室があり、最初に鑑別所に入所する際にオリエンテーションを行い、少年同士の組み合わせを考えて部屋の調整を行っているようです。また、集団室になった場合でも、少年には自分の個人情報を他の少年に話さないように指導がなされているようです。

鑑別所内では、全員が指定された服(体操服やパジャマなど)を着ており、日課に合わせて着替えをしているようです。服の洗濯は鑑別所の職員が行っているとのことです。

食事については、朝・昼・晩の三食とも外部の業者が作っています。アレルギーなどがあれば個別のメニューを用意することもあるようです。鑑別所には医師と看護師がおり、病気の有無を診察し、緊急時にもすぐに対応できるようになっています。

鑑別所に入所している少年は、家庭裁判所調査官や鑑別技官と面接をして事件やこれまでの生活を振り返ったり、心理テストや知能テストを受けたりしています。部屋の中では作文・感想文を書いたり勉強を行っているようです。その日一日を振り返り、反省したことや考えたことなどについて、一日を振り返る生活日記をつけて職員がそれに対してコメントしたりしているとのことです。なお、本は一週間に6冊まで貸出を行っているようですし、教科書については必要な分だけ貸し出しを受けることができるようです。

 

鑑別所での面会

少年と面会することができるのは、ご両親や兄弟、祖父母やおじ・おばなどの三親等内の親族のほか、在学中の学校の先生や職場の上司であるとされています。

面会時間は、その日の混み具合により10分~30分で指定されます。少年が調査やテストなどを行っている場合にはすぐに面会できないこともあります。

面会の際には、付添人弁護士以外の一般の方は、飲み物(当該鑑別所の自動販売機で購入した飲み物1本)しか持ち込むことはできません。

面会の際に話すことができる内容に制限はありません。少年に対して思いを伝えたり、または事件についてどのように考えているのかを聞くことは、少年の内省を深めるものとして重要なことであると位置づけられています。

一方で、身分や少年との関係に偽りがあったり、職員の指示に従わなかった場合には、面会を中止されることがありますので、お気を付けください。

 

お子さんが逮捕勾留されてしまった、鑑別所に入れられてしまったら、すぐに弁護士法人ルミナス法律事務所へご相談ください

少年事件では、以上のような特徴をしっかりと把握したうえで、弁護人としての活動、付添人としての活動をしていく必要があります。

弁護士のだれもが、このような特徴をしっかりと把握しているわけではありません。

 少年事件の実績としては,下記のようなものがあります。

少年事件は、弁護士法人ルミナスにお任せください。

 

 

主な解決実績(一部)

審判不開始

 

 

 

保護観察処分を獲得

 

 

 

 

 

 

不処分を獲得

 

 

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