執筆者

弁護士法人ルミナス 

弁護士 佐々木 さくら が執筆しました。

規制されている「大麻」とは?

現行の大麻取締法では、大麻草の花と葉が規制対象となっています。大麻草の成熟した茎や種子は、規制の対象外です。

大麻の花穂は、バッズとも呼ばれます。

 

■大麻取締法(昭和23年法律第124号、施行日令和元年12月14日(令和元年法律第37号による改正)、以下、「大麻取締法」と単に表記します。)
第1条 この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。

 

 

大麻の所持は罰せられる

大麻の栽培、輸入、輸出、所持、譲り受け、譲り渡しは、大麻取締法違反の罰則の対象となっています。また、営利目的の譲受の斡旋も罰則の対象行為です。

自分が所持していなかったとしても、友人が大麻を所持していた場合、その友人との共同所持であると疑われて事件化することもあります。

 

■大麻取締法
第24条 大麻を、みだりに、栽培し、本邦若しくは外国に輸入し、又は本邦若しくは外国から輸出した者は、七年以下の懲役に処する。
2 営利の目的で前項の罪を犯した者は、十年以下の懲役に処し、又は情状により十年以下の懲役及び三百万円以下の罰金に処する。
3 前二項の未遂罪は、罰する。
第24条の2 大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、五年以下の懲役に処する。
2 営利の目的で前項の罪を犯した者は、七年以下の懲役に処し、又は情状により七年以下の懲役及び二百万円以下の罰金に処する。
3 前二項の未遂罪は、罰する。
第24条の7 第二十四条の二の罪に当たる大麻の譲渡しと譲受けとの周旋をした者は、二年以下の懲役に処する。

 

 

大麻の使用は罰せられないのか?

他方で、大麻の使用は、現状罰則の対象とはなっていません。理由としては、麻農家が収穫時に大麻の成分である「THC(テトラヒドロカンナビノール)」を意図せず吸い込んでしまうことがあり、そのような場合にも罰則を科すことは妥当ではないと考えられたからです。

ただ、大麻の所持が疑われた際には、尿検査が行われることが往々にしてあります。仮に、陽性反応が出た場合には、その結果は、所持の被疑事実に関する証拠として利用されることとなります。

なお、大麻栽培者は、大麻を所持し、栽培することが許されます。また、大麻草茎の製品及び種子の製品は、規制対象外となっており、このことからも麻農家の存在を前提に大麻取締法が麻農家が罰則に引っかからないように配慮して制定されてきた経緯がうかがえます。

 

■大麻取締法
第2条 この法律で「大麻取扱者」とは、大麻栽培者及び大麻研究者をいう。
2 この法律で「大麻栽培者」とは、都道府県知事の免許を受けて、繊維若しくは種子を採取する目的で、大麻草を栽培する者をいう。
3 この法律で「大麻研究者」とは、都道府県知事の免許を受けて、大麻を研究する目的で大麻草を栽培し、又は大麻を使用する者をいう。
第3条 大麻取扱者でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない。
2 この法律の規定により大麻を所持することができる者は、大麻をその所持する目的以外の目的に使用してはならない。