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弁護士法人ルミナス法律事務所 埼玉事務所 所長
弁護士 田中 翔

慶應義塾大学法科大学院卒業。最高裁判所司法研修所修了後、公設事務所での勤務を経て、現在、弁護士法人ルミナス法律事務所埼玉事務所所長。日弁連刑事弁護センター幹事、埼玉弁護士会裁判員制度委員会委員、慶應義塾大学助教等を務めるほか、全国で弁護士向けの裁判員裁判研修の講師も多数務めている。冤罪弁護に注力し、無罪判決2件獲得。もし世界中が敵になっても、被疑者・被告人とされてしまった依頼者の味方として最後まで全力を尽くします。

埼玉県内には39か所の警察署があり、裁判所は浦和区内にあるさいたま地方裁判所・家庭裁判所のほか4つの支部、11の簡易裁判所があり、それに対応した検察庁があります。もっとも、地方裁判所、都道府県警察ごとに異なった運用があることもあります。

例えば、さいたま地裁では、多くの事件では、検察庁の弁解録取と裁判官による勾留質問は同日に行われ、逮捕後72時間以内に行われる検察官による勾留請求と、その次に行われる勾留決定の判断が同日になされます。多くの都道府県では、このような運用がなされているようです。

他方、東京地裁では、逮捕後72時間以内に行われる検察官による勾留請求の翌日に、その次に行われる勾留決定の判断が行われます。これは、東京地裁では取り扱う事件数が多いこと、勾留判断などを行う令状部と事件判断を行う事件部が分かれていることなどが理由と思われます。

このあたりの運用を知らないままだと、裁判官が勾留するかどうかを決めるタイミングまでに弁護活動が間に合わなかったりする可能性があります。地域ごとの運用を知っておくことは重要なことだといえます。

 

また、刑事弁護を行う上では、依頼者との接見が非常に重要です。

とくに、逮捕直後からの捜査段階では、連日の接見を行うことがとても大切です。

警察署は各地にありますが、遠い警察署では、そのような頻繁な接見は容易ではありません。

接見だけではなく、関係者との打合せ・事情聴取などを行い、迅速に弁護活動を行う上でも、地域的な近さは無視できない要素です。

埼玉も広いため、とくに北部や西部などの警察署が勾留場所だと、東京などからは遠く、しかも駅からも遠い警察署も少なくありません。そのような警察署だと、埼玉以外の弁護士が連日接見を行うのはなかなか現実的には難しいと思います。

控訴審や上告審であれば事情も異なりますが、例えば、埼玉県の事件を大阪の弁護士が担当するのは現実的には難しいことが多いでしょう。

効果的な弁護活動を期待するのであれば、勾留場所に近い弁護士かどうかも一つの考慮要素になるといえます。

 

当事務所は、埼玉、東京、神奈川に事務所があり、それぞれの地域の警察署や裁判所へのすみやかなアクセスが可能です。

当事務所では、各事務所に所属している弁護士が迅速な対応を行い、より良い結果を実現するために力を尽くしていきます。

 

 

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弁護士 田中翔