オレオレ詐欺(受け子)の刑事処分の現状

コラム

2019.09.20

 

目次

1.オレオレ詐欺の受け子とは
2.オレオレ詐欺の受け子の刑事処分の見込み
捜査段階
裁判段階
3.オレオレ詐欺(受け子)の解決実績

 

 

オレオレ詐欺の受け子とは

 オレオレ詐欺、振り込め詐欺、特殊詐欺…etcいろいろな名称があります。

 主に、高齢者から金銭を騙し取る詐欺のことを言います。

 昔は息子や甥などの親族を装い、高齢者からお金を騙し取っていましたが、最近は金融庁や銀行の職員を装い、キャッシュカードを騙し取って、キャッシュカードからお金を引き出すようなものなど、手段は多様化してきています。

 このうち、高齢者からお金を受け取る係、キャッシュカードを受け取る係のことを「受け子」といいます。

 受け子をやるのは、知り合いからいい仕事があると聞かされて、具体的な内容を聞かされないまま関与させられてしまう若い男の子が多い印象です。

 当事務所がご依頼を受けるケースも、息子さんがオレオレ詐欺の受け子の容疑で逮捕されてしまったと言うご両親からの相談がきっかけであることが圧倒的に多いです。

 お金を直接受け取るケースでは詐欺罪が、キャッシュカードを受け取ってATMからお金を引き出すケースでは、詐欺罪と窃盗罪が成立するとされています。

 

 

オレオレ詐欺の受け子の刑事処分の見込み

捜査段階

どのくらい勾留されてしまうのか

 捜査段階というのは、詐欺罪や窃盗罪で逮捕・勾留されて、検察官が処分を決めるまでの期間のことを言います。

 勾留は、原則10日間、例外的に10日間延長できるという制度になっています。

 まず、オレオレ詐欺の場合、容疑を認めていても否認していてもほぼ延長されてしまいます。

 ですので、勾留は20日間されることを想定しておいた方が良いです。

 勾留を争っても、延長を争っても、裁判所は勾留期間をなかなか短くしてくれません。

 それは、通常、オレオレ詐欺は一人でやるものではなく、組織的にやるものであるという考えがあるからです。

 そして、組織で行うので、共犯者がいることから、認めていても接見禁止処分を付けられてしまうことが多いです。

 接見禁止処分を付けられてしまうと、ご両親でも会うことができません。

 ですので、ご両親との接見禁止処分の解除を求めなければなりません。

 

裁判になるのかならないのか

 先ほど、勾留は、検察官が処分を決めるまでの期間のことだと言いました。

 この場合の検察官の処分には、①裁判にかける(公判請求・起訴などと言います)、②裁判にかけない(嫌疑不十分で不起訴、起訴猶予で不起訴)というものが想定されます。

 まず、事実を認めている場合、ほとんどのケースで裁判にかけられてしまいます

 捜査段階で、たとえ被害者の方と示談が成立したとしても、裁判になるケースが多いです。

 それは、振り込め詐欺が日本で多大な被害を及ぼしていることから、振り込め詐欺の関与者には厳しい姿勢で臨むという検察庁の方針があるのではないかと考えています。

 ですので、起訴猶予処分はあまり見込めないのが現実です。

 一方、事実を否認しているケースでは、検察官が裁判で立証できるかどうかを考えて決めますので、嫌疑不十分で不起訴になるケースは十分にあり得ます。実際に、弁護士法人ルミナス法律事務所でも、嫌疑不十分で不起訴になったケースを取り扱った実績があります。

 したがって、これらを前提に、捜査段階にどのような弁護活動を行うのかを考えなければなりません。

 

再逮捕も視野にいれておく必要がある

 関与してしまったケースが一件だけではない場合には、再逮捕される可能性があります。

 そして、一度オレオレ詐欺の受け子になってしまった方は、組織の上位者から脅されるなどして、複数件に関与してしまうことも少なくありません。

 ですので、自身が関与してしまったケースが複数あれば、一件ずつ再逮捕されてしまう可能性が十分にあることを視野に入れておかなければなりません。

 

裁判段階

事実を認める場合

 オレオレ詐欺の受け子で事実を認める場合、初犯であれば執行猶予の可能性が出てきますが、初犯でなければ執行猶予になる可能性はかなり低いと言えます。現在、裁判所のオレオレ詐欺の受け子に対する量刑は非常に厳しいものがありますので、初犯でも実刑になることを覚悟しなければなりません。

 初犯で、被害者に金銭的な被害がなかった場合や被害が非常に少なかった場合、もしくは被害弁償ができたような場合には、執行猶予になる可能性が出てきます。逆に、初犯でも複数件ある場合、被害弁償ができていないような場合、被害弁償をしたけれども非常に少ない金額しか弁償できなかった場合には,実刑になる可能性が高いです。

 

事実を争う場合

 事実を争う場合には、こちらの主張が認められれば、無罪判決を獲得することになります。

 オレオレ詐欺の受け子で事実を争う場合、「それがオレオレ詐欺だとはわからなかった」という主張をすることが多いです。これは、詐欺の故意(認識)を争うケースと言えます。

 ただ、最近の裁判所は、この認識に対する態度も厳しいものがあります。

 スーツを着て、偽名を名乗り、初対面の高齢者から何か物を受け取る行為それだけで、オレオレ詐欺だという認識はあっただろうと考えているようです。

 ですので、詐欺の故意を争うにしても、どのようにして争うのか、その争い方を周到に準備しなければなりません。

 

 

オレオレ詐欺(受け子)の解決実績

 弁護士法人ルミナス法律事務所では、オレオレ詐欺(受け子)の事実を争って不起訴処分を獲得したケースや、オレオレ詐欺(受け子)の事実を認めて裁判で執行猶予付きの判決を獲得したケースがあります。

 

事実を争ったケース

 

事実を認めたケース

 

 オレオレ詐欺(受け子)のケースでは、オレオレ詐欺(受け子)の刑事処分がどうなるかについて精通しており、それを前提とした弁護活動が不可欠です。オレオレ詐欺(受け子)の弁護活動は、弁護士法人ルミナス法律事務所にお任せください。

 

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