第一東京弁護士の刑事弁護委員会・裁判員裁判部会に所属する先生方と一緒に、令和3年11月29日に開催された、裁判員裁判研修「弁護活動に『量刑グラフ』を活かす」の講師を務めました。

 

裁判員裁判では、評議の際に、過去の量刑分布をグラフ化した「量刑グラフ」が参照されることが多くあります。

今回の研修では、この「量刑グラフ」に焦点を当てて、弁護活動に「量刑グラフ」を活かすための工夫や、「量刑グラフ」を乗り越えるための弁護実践等について、講義と事例報告を行いました。

 

私自身も、「量刑グラフ」の傾向からすれば、執行猶予を獲得することが難しいと思われる裁判員裁判の事例において、情状弁護を尽くした上で、「量刑グラフ」を乗り越えるための弁論を行い、執行猶予を獲得したことがあります。

 

「量刑グラフ」はあくまでも参考にすぎません。

一つとして同じ事例はありません。

過去の量刑傾向にとらわれることなく、裁判員の納得と共感を得るために、その事例で主張すべきポイントを適切に、わかりやすく論じることが重要です。

 

当事務所では、裁判員裁判の経験が多くあります。

先日は、所内の勉強会において、裁判員裁判で適切な量刑を獲得するための弁論の在り方について議論しました。

これからも、日々の弁護実践と振り返りを重ねて、常に法廷弁護技術の向上に努めながら、「量刑グラフ」を活かした量刑弁論の実践に努めてまいります。

 

 

弁護士法人ルミナス法律事務所

弁護士 神林美樹

 

刑事事件・少年事件を専門的に扱う
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